青い空の下、少し遅れてキミの後ろを歩くの。
互いにくだらない話を交わしながら。
ゆったりと。





* 風の行方 〜  〜 *





突然の誘いに、キミは予想通りに呆れ顔。
でもね、こんなにいい天気なんだから。
お部屋の中でじっとしているより、外に出て風を感じていた方がきっといいの。
いつもみたいに、話をしながらティータイムも、もちろん捨てがたいけれど。



最初は嫌だと言ったキミ。
でも、結局私のワガママに付き合ってくれる。
眉間にちょっとシワがよっていたけど、それは敢えて見て見ないふり。



…だからだね。
気まぐれで外出した割には、十分すぎるくらいに充実しちゃって。
帰るのが嫌になっちゃう。



街に春はもうソコまで来ているみたいで、桜の花が咲き始めてる。
まだまだ満開とは言えないけれど。





『もう少ししたら、今度はお花見だねv』





…案の定ちょっと嫌な顔されちゃった。
その後も返事はなかった。
頷いてくれさえしないの。
でも、それでもいいんだぁ。
だって、本当に聞きたいのはそんな言葉じゃないもの。



歩いていて感じたのは、あたたかい風。
心の中まで、あたたかくしてくれる。
春の訪れを教えてくれる春風。



きっとまた素敵な季節になるよね。
そう願いをこめて、キミの元へ走り出した。





『次は一緒にお花見だよvお弁当もって。もちろんわんこや蛇さんも一緒にね。』





新しい季節が始まるのなら、またキミと一緒にいたい。
追いかけているだけじゃなくって、同じ場所でいられるように。
だから、ここで宣言するの。
キミには聞こえないくらい小さな声で。





『覚悟しておいてね、ロキ君v』





彼女の小さな願いは、春の風に包まれて。
今日も風は想いを運ぶ。





END





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